主要症状がなくても実は顎関節症⁉寝ている時の無意識な癖で⁉歯列矯正でなるひとも少なくない⁉
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歯列矯正を機に噛み合わせの重要性を身を持って体験した筆者だが、顎関節症について興味を持ったのもこの時期であった。矯正を機に顎関節症になることも多く、またその病態の主要症状として現れていない場合も実は顎関節症が延長線であることも少なくない。噛み合わせと顎関節症治療経験を掲載するにあたり顎関節症についてもここで紹介していこうと思います。
はてなブログ「カラダとココロ」
「主要症状がなくても実は顎関節症⁉寝ている時の無意識な癖で⁉歯列矯正でなるひとも少なくない⁉」
要約
https://www.hosono-clinic.com/images/pantherapy/arthrosis.pdf
【はじめに】
「顎関節症とは何か」ということから始めましょう。「顎関節症」とは顎関節の周りに発生するトラブルの総称です。
顎関節症の従来の治療法は、主にマウスピース(専門用語では「スプリント」と言います)を作る、歯を削って咬み合わせを整えるというものでした。実際に、保険の範囲内でできる治療は、①スプリントを作る、②鎮痛薬を処方するという二つだけです。
Ⅰ あなたの顎関節症のタイプは?
顎関節の周りに発生するトラブル(症状)は三つに大別されます。
1.顎(の周り)が痛い
痛む部位は顎関節そのものであったり、側頭部であったりします。耳の奥が痛いように感じることもあります。
2.口が開かない・閉じない
無理に開けようとすれば開くが何かひっかかって開かない感じがします。開けるときに痛みを伴い、痛くて開けるのが恐いといった症状が多く見受けられます。
3.開け閉めすると音が鳴る
音はカクカク、ポキポキ、ザーザー、ジャリジャリ、いろいろあります。
参考資料
顎関節症治療|北区上中里、尾久、梶原の歯医者 こばやし歯科クリニック
開け閉めすると音が鳴るのは、関節円板(顎関節のクッションのようなもの)の前方転移(顎関節の前にズレてしまっている)が原因です。
顎関節に異常がある場合、その原因として考えられることは、リウマチや交通事故などの大きな衝撃(例えば、殴られた、交通事故にあったなど)による関節の硬直、先天的な左右の関節の大きさの相違などです。しかし安心してください。顎関節そのものに異常があることは稀です。
Ⅱ 新説!「実は筋肉の過緊張が原因」
顎関節にトラブルを抱えている方のほとんどは、実は顎関節ではなく、顎関節を動かす筋肉に異常があります。顎の周りに痛み、不快感、違和感を訴える方のほとんどは、顎の周りの筋肉が過緊張状態にあります。それは「顎を使いすぎ」によって起こります。さらに、「使いすぎている」と自覚していない人がほとんどで、そこも非常に大きな問題です。
使いすぎの原因
1つの原因は、「夜間に不必要に顎を動かしている」ということが考えられます。
寝ているときに、グッと歯をくいしばったり(クレンチング)
ギリギリと横に動かしたり(グラインディング)
カチカチと何度も歯を合わせたり(タッピング)
これらを総称してブラキシズムと言います。夜間に無意識下で行われるため、制御することが困難です。また、かなりの力が加わるため、顎に大きな負担をかけます。朝、起きたときに顎の周りに疲労感がある方は要注意です。
次に、歯を接触させるクセ(TCH ; ToothContact Habit)についてふれます。
リラックスした状態では、通常、上の歯と下の歯はどこも接触している部分はなく、2~3mm のスペース(安静空隙)があります。しかし TCH があると、顎関節を動かす筋肉、主に閉じる筋肉(咬筋と側頭筋)をいつも縮めた状態になります。
ここで、ブラキシズムと TCH について整理しておきましょう。
TCH はクレンチングを含んだ概念ですが、ここではわかりやすくするために、
ブラキシズム
夜間に無意識下で行われる噛みしめや歯ぎしりなど
TCH
昼間に無意識下で行われる、歯を接触させるクセとしましょう。
臨床の現場でもこのように使用されることが多い概念です。ブラキシズム、THC ともに無意識下で行われるということがとても問題です。寝ている間に行われるブラキシズムより、起きている昼間の時間帯に行われている TCH の方が治療効果が出やすく(=治りやすく)、多くの場合、ブラキシズムがある方は TCH をも持ち合わせています。
◇筋肉の過緊張における顎関節症他の症状
①「偏頭痛」
側頭筋が筋肉痛になると耳の上辺りの部分が痛くなる為に起こります。
②「顔のアンバランス」
筋肉を常に緊張させていると、顎を構成する骨、ひどい場合には顔を構成する骨を左右非対称にします。左右がアンバランス(アシンメトリー)になると、さらに筋肉が緊張するという悪循環に陥ります。
Ⅲ 筋肉の緊張をどう治すか?
「マッサージをすれば治るのですか?」いえいえ、マッサージでは治せません。何故なら、筋肉の過緊張は骨格レベルで起こっているからです。咬筋や側頭筋などの口を閉じる筋肉は側頭骨や下顎骨に付着しています。また、口を開ける筋肉は間接的に頚椎と関係があります。したがって治療するために当院では PAN セラピーを行います。
【PAN セラピーとは】
PAN セラピーとは医学的根拠に基づいた骨格矯正です。医療器具を用いて治療を行いますので、日本の多くの場所で行われている治療。手による治療と比較して、格段に効果をあげています。日本でこの治療を行っている医療機関は、細野クリニックのみです(2008 年 6月 1 日現在)が、欧米では、整形外科の治療法として広く使われています。
詳細は細野クリニックのホームページ
http://www.hosono-clinic.com/pantherapy/data.htm をご覧下さい。
30代で顎関節症による不調に悩まされ「自殺を考えた」と明かすのは、元日テレアナウンサーでタレントやアナウンサーなどの人材育成を行う日テレ学院院長の石川牧子さん。
石川:みなさん、何か病気とは違って歯では死なないと思っていますよね。ところが、それは誤解と錯覚です。私は歯ひとつで精神的な不定愁訴がものすごく多く出てくることを経験しました。
私が顎関節症になったのは、アナウンサーになって10年目の頃です。ある日、原稿を読む速度のコントロールが全くできなくなってしまいました。読めば読むほど早口になってしまう。自分でもイライラするし、そのうちに呼吸が苦しくなって番組に出られず診療室へ。次の日から出演しなくなったんです。
石川:歯が原因なんて思いませんから内科、神経内科、東大の音声言語学研究施設まであらゆるところへ行きましたが、「病気ではないでしょう」とか「治りません」のひと言。とうとう精神科に行き、うつ病と診断されて抗うつ剤をのむことに…。最終的に先輩の徳光(和夫)さんが紹介してくれた東洋医学の先生のところで、頸椎が全部ズレているということと、「歯医者に行きなさい」と言われて、歯医者で初めて顎関節症と診断されました。私は下の奥歯が1本足りず、隣の歯が倒れて低くなって高さの調整がうまくいかない上に、しゃべる仕事なので負荷がかかってズレたのではと言われました。
病名に辿り着くまでに1年以上、本当に苦しかったです。私がいちばん言いたいことは、歯が原因で不定愁訴が起こる怖さです。まさか1本の歯が原因でしゃべれなくなるなんて全く予想もしてなかったですから。
龍:石川先生のように、20、30代の女性に顎関節症は多いです。その原因の多くが日常生活の中での歯の食いしばりです。食いしばり続けるのは筋トレを1日8~10時間やっているのと同じで、噛む筋肉、つまりあごを持ち上げる筋肉ばかりを鍛えてしまう。そのバランスが悪い状態であごを動かすから顎関節症になる。本来、咬合は食べる時だけにするもので、通常は上下の歯は1日5分くらいしか当たっていないものなんです。筋肉は筋膜で全身つながってるので、頭痛や肩こりを併発するケースも多々あります。
石川:昔よりも女性が社会的にも責任ある仕事をすることが多くなり、歯を食いしばって頑張ることが多くなったことも原因と感じています。
龍:現代はストレスフルで、みんな歯を食いしばって生きているんですね。ところで先生の場合、顎関節症はどんな症状でしたか?
石川:あごがだるい、口を開けたり閉じたりがスムーズにできない、口を開ける時にキーンとかガクッという音がしていました。
龍:肩こりや首が張るなど、他の科で治らなかったことが口腔内を治療したら治る例もあるので、気になったら歯医者に行ってほしいです。
上記はごく一部の記事ですが、顎関節症についての様々な記事を読破する中、一度顎関節症治療を受けてみようと思えてきました。次回は顎関節症の相談や治療を専門で行う都内の歯科を情報についてお話します。
引き続きよろしくお願いします。(^_-)-☆
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